「自己保持回路」ついては理解していただけたかと思います。
ここでは、シーケンス制御で頻繁に使用する「タイマー」について説明いたします。
PLCで使用するタイマーは、特別な使い方を指定しない限りONディレイタイマーで、設定した時間に対してカウント時間がタイムアップするとコイル及び接点がONします。
それでは、下の回路を見てください。
上記の回路のI/Oアドレスは、
入力
X00 スイッチ0
出力
Y00 ランプ0
という割り付けにします。
上記回路を運転後、X00(スイッチ0)がOFFの場合
X00(スイッチ0)がOFFのため、タイマーも起動していません。
よって、Y00(ランプ0)も点灯していません。
上記回路を運転後、X00(スイッチ0)をONにした直後の場合
X00(スイッチ0)はONしてますが、タイマーがタイムアップしていないため、TIM0(タイマー0)の接点はONしていません。
よって、Y00(ランプ0)は消灯したままです。
ちなみにPLCのタイマーは、特殊な設定をしない限り0.1秒単位なので、
・三菱→T0 K10(タイマー番号0 1秒)
・オムロン→TIM000 #10(タイマー番号0 1秒)
・キーエンス→T0 #10(タイマー番号0 1秒)
という表記になります。詳細は各PLCメーカーのマニュアルを参照してください。
上記回路を運転後、X00(スイッチ0)をONしたまま1秒以上が経過した場合
X00(スイッチ0)はONし、タイマーがタイムアップしたので、
TIM0(タイマー0)の接点がONしました。
よって、Y00(ランプ0)も点灯しました。
ちなみに、X00(スイッチ0)をOFFすると、タイマーは初期状態にリセットされます。
タイマー回路を三菱電機株式会社のシーケンサ編集ソフト「GX-Developper」にて編集した場合。
(画面をクリックすると拡大表示します。)
タイマー回路をオムロン株式会社のPLC編集ソフト「CX-Programmer」にて編集した場合。
(画面をクリックすると拡大表示します。)
タイマー回路をキーエンス株式会社のPLC編集ソフト「KV-STUDIO」にて編集した場合。
(画面をクリックすると拡大表示します。)
タイマー回路の動作が分かる簡単なシミュレーションです。
理解できるまでぜひ活用してください。